大腸内視鏡のカメラについた細い管(先端11.7mm)を肛門から入れて大腸の内部を直接観察する検査です。この検査で大腸がんのほかに大腸ポリープ、粘膜下腫瘍、憩室、痔核等の診断ができます。当院ではLCI、BLI観察および、151倍までズームアップできる機能を有する高精度の拡大内視鏡にて検査を行います。
大腸内視鏡検査は、検査食やご自宅(または勤務先)で約2Lの液体の下剤を内服していただくなど、腸の中の便をきれいに洗い流す前処置が必要です。
そのご説明と検査食や前処置薬をお渡しするために事前にご来院いただく必要があります。
普段の排便状況により追加の前処置薬を要する場合もあるため、検査予約日の1週間前(授乳中の方は2週間前)迄には必ず受診をお願いいたします。
詳しくはお電話(03-6225-0551)でお問い合わせ下さい。
大腸は1メートル以上あり、曲がりくねっています。そのため、大腸カメラを苦痛なく肛門から盲腸まで短時間で検査を行うには、何年もの経験からの熟練した技術が必要です。
ところで、皮ふと異なり腸の表面には感覚はありません。では、なぜ大腸カメラの際に違和感や痛みを感じるのでしょうか? これは、おなかの中に腸が複雑に折りたたまって収まっているためです。
平均的な患者さんではある程度似た状態で収まっているため、最大公約数的なテクニックを習得することにより盲腸まで到達することが可能です。 しかし、パターン外の収まり方をしている患者さんや、開腹手術後の癒着(腸と腸、腸と腹壁がくっついて腸管の自由度が少なくなるもの)がある患者さんでは、定型的な方法のみでは挿入が難しく、臨機応変な対応が必要になります。
そのため、大腸カメラ検査は、専門医での検査をお勧めします。
しかし、中には大腸カメラの挿入が大変難しい方がいらっしゃいます。緩下剤を常用しないと排便が無いような頑固な便秘の方、ご高齢で痩せた女性、開腹手術を受けたことがある方など、熟練した専門医が検査をしても、大腸カメラ検査時に痛みを感じる事があります。その様な方のために、当院では様々な工夫を行う事で、ほとんどの方に楽な大腸カメラ検査を受けて頂いております。
細くしなやかなカメラを用いることにより痛みを最小限に抑えることが可能です。しかし、しなやかすぎると検査医の操作がカメラの先端に伝わらず、かえって挿入が難しくなることもあります。 そこで、細径光学拡大スコープで硬度調整機能を有するカメラ(LASEREO レーザー光源専用スコープ EC-L600ZP7)を用いることにより、腸の急な曲がり角はしなやかな状態で通過し、ある程度の硬さが必要な部位を通過する際は任意の硬度に調節することで、痛みを最小限にしつつ短時間で検査が可能となります。
しかし、それでも痛みを感じる方は、静脈麻酔を追加して検査を受ける事ができます。この場合、静脈麻酔により呼吸が浅くなる場合があるため、脈、酸素飽和度をモニタリングをいたします。 ただし、心臓や肺の機能が低下している患者さんには行えない場合があります。
これらの方法を用いることにより、99.7%の検査で盲腸まで挿入が可能です。
料金の目安は、1 割負担の場合、およそ2,000 円〜10,000 円、3 割負担の場合、およそ6,000 円〜30,000円です。 (使用薬剤、処置内容、生検個数により異なります)
大腸内視鏡検査は1日に行える検査数にも限りがあり、前もっての準備が必要な検査でもあります。
早めにキャンセルのご連絡をいただければ,検査お待ちの患者さんを拝見することも可能になります。 大腸内視鏡検査を予約された患者さんにご協力をお願いします。